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企業インタビュー

地域一番の社員が健康な会社をつくる

2020.12.04
久居運送 株式会社
代表取締役社長 菅内 章夫
久居運送_トラック

久居運送株式会社は1949年4月に創業した老舗の運送会社です。
三重県を拠点に関西・中部・北陸エリアをはじめ、各都道府県のパートナー企業を通じて全国のお客様の様々なニーズに対応しています。車種も軽バンから大型トラックまで豊富に取り揃えており、機械製品、精密機器、金属部品、木材・建材、鉄筋、食品(冷凍、冷蔵、常温)まで様々な荷物を取り扱っています。また輸送部門だけではなく、倉庫部門では1,500坪の倉庫も保有しており、トータルな輸送サービスをお客様に提供しています。

所在地
〒514-1114
三重県津市久居井戸山町字東興16-2
企業URL
https://hisaiunsou.com/

創業70年のノウハウ

久居運送はどのような会社ですか?

当社は1949年に私の父が久居運送店として創業しました。当時は今でいう路線の荷扱所として営業していました。その後、一般貨物や貸切・積合輸送へと移行して、トラックも2トン、4トン、中型、大型とだんだん大きくなり、現在は様々な種類の車両を用意して、お客様のニーズに応えられるようになりました。現在は長くお付き合いするお客様が多いのですが、道のあるところならばどこにでも輸送サービスを行える体制を整えています。
当社の強みはやはり、長い歴史の中で培ってきた運送ノウハウです。おかげさまで金属製品の配送では50年以上、アルミサッシの配送でも40年近く継続してお付き合いいただいているお客様もいらっしゃいます。失敗してもその都度、社員とともに丁寧に対策を練ってきました。そうした経験や技術の蓄積などが会社の信頼につながっているのだと思います。

地域一番、社員が健康な会社を目指す

会社のこだわりを教えてください。

当社では安全と環境にこだわり、社員全員が健康に働けるような経営を行っています。
安全面では、Gマークを初年度より取得しました。実は50年前、父の代に大きな事故を起こしたことがあります。それを教訓に安全対策には早めに取り組んでいて、毎月の定例会時の運転者安全教育やディーラーによるリフト操作研修など様々な研修を行っています。
また3年前に、社内に環境や健康をテーマにした8つのプロジェクト委員会を立ち上げたのですが、女性社員を含む多くの有志が立候補してくれました。毎朝のラジオ体操もこの委員会の提案ではじまりました。
当社は2018年、健康経営優良法人の認定をいただきました。私は運送会社こそ健康経営を計っていくことが必要だと強く感じています。おかげさまで健康経営に関する講師にも呼ばれ、電子書籍も出版させていただきました。これからも地域一番の社員が健康な会社を目指していきたいです。
※健康経営優良法人…従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人

2020_健康経営優良放法人

「標準運賃」の現状と課題

昨今の運送業界についてどう思われますか?

運送業界は1990年の物流二法の改正などで規制緩和が進み、多くの運送業者が参入してきました。同業者が乱立したことによって運賃価格の競争が激しくなり、その中で労働時間や安全面の管理が厳しくなっている状況があります。
国土交通省は標準的な運賃を告示しましたが、実際の現場では「時すでに遅し」という感じで普及はあまり進んでいません。標準運賃の導入は良いと思うのですが、私たちのお客様にとって運送費は経費なので大幅に増大させるわけにもいかない。そのため標準運賃を提示してもなかなか受け入れられないのが現実だと思います。
日本の運送業者は車両台数20台以下の会社が多いんです。そうした小さい運送会社が利益を確保するためにお客様に「標準的な運賃」を盾に交渉できるかというと簡単ではありません。運送業界自体が再編しながら、もっと力を持たないとドライバーの確保や収益性の向上など根本的な問題は解決しないように思います。

高品質・高効率に磨きをかけて創業80年へ

今後の夢や目標について教えてください。

当社は去年、創業70年という区切りを迎えることができました。これから80年に向けてお客様にご愛顧頂ける企業であり続けるためにも、経営理念である「高品質・高効率の物流サービス」に磨きをかけて、お客様の細かいニーズにお応えできるようにしたいと思います。
社内的には現在、分散している事務所や駐車場を集約するなど、一つずつ最適化させて安定した財務状況を継続していきます。安全と環境、そして健康経営にこだわりながら、社員とそのご家族に「この会社で働けてよかった」と思われ続ける会社にしたいですね。