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LOGISTICS NEWS

燃料高騰で「走れば走るほど経営厳しく」 国の対策に期待

更新日 : 2023.01.17
燃料高騰で「走れば走るほど経営厳しく」 国の対策に期待
燃料価格高騰は、実際、どれだけ運送経営に影響しているのだろうかーー。
大阪市の運送会社は、2トン・4トン・大型車で建設資材を輸送。約40台保有しているが、ほとんどが近畿圏内での近距離。「リッター当たりの燃費は4キロ以上ではあるものの、やはりここまで燃料が高騰すると、現状の運賃ではマイナスになってしまう。基本的には距離のある輸送は断っているものの、荷物が少ない時期は車両稼働率も必要になるため、毎月数十万円の赤字」と話す。
トレーラなどを保有する尼崎市の運送会社は、鋼材や海コン輸送を展開。「リッターで1.5から2km程度と非常に燃費が悪い。特に長距離は赤字に陥るので、近・中距離でしか運行していない」という。
同社社長は、「鋼材や海コン輸送は低迷しているため、運賃は値下げされている。運行を増やせばかえって厳しくなるので、よく考えなければ」と嘆く。
また、関東方面への長距離輸送を行う大阪府堺市の運送会社は、「燃料は下がるどころか上がるばかり。長距離を走れば走るほど厳しい状況に追い込まれる」と苦しい経営状況を説明する。
しかし、「いまさら事業の方向転換はできない」と言い、「現状では赤字も覚悟して長距離輸送を行っている。長く続けば資金的に厳しいので、今はただ燃料価格が下がることと、荷動きが良くなることを願うしかない。やはり国の対策、特に軽油引取税を撤廃してもらわないと事業が続けられない」と語る。