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コラム

トラックドライバーの人手不足が深刻化する原因とは?リスクと解決策を解説

トラックドライバーの人手不足が深刻化する原因とは?リスクと解決策を解説

更新日 : 2026.07.24
運送業

トラックドライバーの人手不足は、運送業全体で深刻な課題となっています。「なぜドライバー不足が続いているのか」「人手不足を改善するためには何をすべきか」と悩む経営者や運行管理者も多いのではないでしょうか。

人手不足を放置すると、売上機会の損失や既存ドライバーの離職など、経営へ大きな影響を及ぼします。運送会社が安定した事業運営を続けるためには、人手不足の本質的な原因とリスクを正しく捉えなければなりません。

この記事では、トラックドライバーの人手不足の実態や、深刻化している原因をわかりやすく解説します。人手不足がもたらすリスクや具体的な解決策も紹介しますので、人材確保や職場環境の改善にぜひお役立てください。

目次

トラックドライバーは不足しているのか

トラックドライバーの人手不足は、多くの運送会社が直面している課題です。まずは、公的なデータから現在の状況を確認していきましょう。

厚生労働省のデータによると、トラックドライバーの有効求人倍率(求職者1人あたりに何件の求人があるかを示す指標)は、おおむね2倍で推移しています。つまり、求職者1人に対して約2件の求人があり、多くの運送会社が人材を奪い合っている状況です。

出典:厚生労働省「統計からみるトラック運転者の仕事

全職業平均の有効求人倍率は1倍近くで推移していることを踏まえると、トラックドライバーの人手不足は深刻な状況です。採用活動を続けても十分な応募が集まらず、慢性的な人手不足を抱えている運送会社も少なくありません。

結果として、現場では既存のドライバーに業務のしわ寄せがいき、負担が増えているのが実態です。こうした負担増加による新たな離職を防ぎ、今後の応募者を呼び込むためにも、働きやすい職場づくりを進める必要があります。

トラックドライバーの人手不足が深刻化している原因

トラックドライバーの人手不足は、複数の要因が重なり合って起きています。ここからは、トラックドライバーの人手不足が深刻化している主な3つの原因を見ていきましょう。

物流需要の増加

EC市場の拡大にともない、宅配便の取り扱い個数は年々増加傾向にあります。運送会社は以前より多くの荷物を運ぶ必要があり、ドライバーの需要も増え続ける一方です。

一方で、働く人員の増加は物流需要の伸びに追いついていません。ECの普及によって少量の荷物を細かく分ける小口配送が増え、現場の負担は深刻です。さらに再配達への対応も必要となり、1件あたりの配送にかかる手間も大きくなっています。

荷物の量が増えても、それを運ぶドライバーが十分に確保できなければ人手不足は加速する一方です。日本の物流を支えるためには、採用活動だけでなく配送効率を高める取り組みが欠かせません。

時間外労働の上限規制(2024年問題)

2024年4月からは、トラックドライバーにも時間外労働の上限規制が適用されました。時間外労働は年間960時間が上限となり、従来のような長時間労働を前提とした運行は不可能です。この制約も、結果としてドライバー不足を加速させています。

ドライバーの労働時間が制限されれば、ドライバー1人あたりが運べる荷物の総量も減ることになります。そのため、従来と同じ輸送量を維持するためには、これまで以上に多くのドライバーを確保しなければなりません。

しかし人員の補充が追いつかないため、受注の制限や運行計画の見直しを迫られる運送会社が多いのが実情です。この上限規制の開始は、潜在していたドライバー不足をより顕在化させる大きな引き金となりました。

高齢化や労働環境の問題による離職

トラックドライバーは高齢化が進んでいます。厚生労働省のデータによると、ドライバーの平均年齢は約50歳と、全産業平均(約44歳)と比べて高水準です。今後は定年退職を迎えるベテランが増える一方で、若手人材の確保は容易ではありません。

出典:厚生労働省「統計からみるトラック運転者の仕事

また、長時間の荷待ちや、荷物の積み降ろしを人力で行う手荷役による負担の大きさも離職の要因です。過酷な拘束時間や身体的な負担が重なった結果、働き続けるのが困難になり職場を離れることも考えられます。

将来的な人手不足を防ぐためには、求人を強化するだけでは不十分です。若手が定着しやすい労働環境を整え、既存のドライバーが長く健康に働ける職場づくりが求められます。

トラックドライバーの不足がもたらすリスク

トラックドライバーの人手不足は、既存ドライバーのみならず、運送会社全体へ大きな影響を及ぼします。ここからは、ドライバー不足によって生じる主な3つのリスクを見ていきましょう。

売上機会の損失やコスト増加

トラックドライバーが不足すると、「車両があっても稼働できない」「荷主から依頼があっても対応できない」といった状況が生じます。受注できる荷物の量が減るため、本来得られるはずだった売上を逃してしまいかねません。

また、稼働していない車両であっても、車検費用や保険料、税金などの維持費は発生します。売上を生まない車両のコストは利益を圧迫するでしょう。

とはいえ、自社で運べない不足分を補うために協力会社へ配送を委託するのでは、外注費が増加します。人手不足が長引くほど、稼働低下による損失と各種コストの増加が重なり、運送会社の収益性は低下していきます。

既存ドライバーの離職や健康問題の加速

人手不足になると、既存ドライバー1人あたりの業務負担が大きくなります。配送件数の増加や急な運行変更への対応が続けば、疲労や精神的な負担が重なっていくでしょう。結果として、既存ドライバーの離職や健康問題を招く恐れがあります。

さらに人員が減れば、残されたドライバーへ負担が集中し、人手不足がより深刻化する悪循環に陥りかねません。安定した輸送体制を維持するためには、新たな人材の採用だけでなく、既存ドライバーが安心して働ける環境を整えることも不可欠です。

配送品質の低下や物流の停滞

ドライバー不足が深刻になると、配送能力そのものが低下します。その結果、指定された日時どおりに配送できない、受注エリアや配送件数が制限される、といった場面も増えるでしょう。配送品質の低下や物流の停滞は、社会全体に関わる問題です。

また、配送遅延や受注制限が続くと、荷主からの信頼低下にもつながります。継続的な取引の見直しや、競合他社へ取引を乗り換えられてしまう原因となりかねません。

さらに、自社で対応しきれない状況が広がれば、荷主企業のサプライチェーン(原材料の調達から販売までの供給網)にも影響が及びます。物流の停滞は企業活動だけでなく、一般消費者の生活インフラにも大きな影響を与える課題です。

トラックドライバーの人手不足に対する解決策

トラックドライバーの人手不足を改善するにあたって、採用活動だけでは不十分です。ここからは、人手不足の解消につながる代表的な3つの取り組みを紹介します。

労働環境の改善による定着率向上

既存ドライバーが長く働き続けられるよう、労働環境を改善しましょう。人材の流出を食い止めることは、人手不足対策として欠かせない要素です。

まずは、適正な運賃を確保し、その利益を給与へ還元する取り組みが求められます。待遇の改善は、従業員のモチベーションや定着率の向上につながります。

また、荷主と連携して荷待ち時間を短縮したり、荷物を荷役台に載せたまま運ぶ「パレット輸送」を進めて手荷役の負担を軽減したりすることも大切です。日々の業務負担が軽くなれば、働きやすさの向上にもつながります。

女性やシニア層など多様な人材の確保

人手不足の改善には、採用の間口を広げることも有効です。これまで十分に活躍の機会がなかった人材へ目を向けることで、新たな人材確保の可能性が高まります。

厚生労働省のデータによると、運送業の就業者に占める女性の割合は約20%で、全産業平均(約45%)を大きく下回っています。そのため、女性が働きやすい環境を整えることは、人材確保を進めるうえで重要な取り組みの1つです。

出典:厚生労働省「統計からみるトラック運転者の仕事

たとえば、女性ドライバー向けの更衣室や専用トイレを整備したり、柔軟な勤務時間を選べる制度を導入したりする方法が考えられます。

また、シニア層には近距離配送への配置転換や短時間勤務制度を活用するなど、年齢や体力に合わせた働き方を用意することも重要です。幅広い人材が活躍できる環境を整えれば、人材確保と定着率向上の両立につながるでしょう。

システム導入による業務効率化

人手不足への対応では、業務そのものを効率化する取り組みも欠かせません。

特に、運行管理システムや配車システムの導入は、配車計画の作成や日報作成などの付帯業務の効率化に有効です。紙やExcelで行っていた作業をデジタル化することで、事務処理の負担を軽減できます。

事務作業に費やす時間が減れば、ドライバーは本来の運転業務に専念しやすくなります。また、運行管理者の業務負担も軽減されるため、運送会社全体の労働環境の改善にもつながるでしょう。

なお、運行管理システムについて詳しくは、以下の記事を参考にしてください。

運行管理システムとは?機能やメリット、選ぶ際の比較ポイントを解説

ドライバーの労働環境改善には"一番星" 運送業システム Ver.8

ドライバー不足に対応するためには、採用だけでなく現場の業務効率化も欠かせません。そこで、日常業務を一元管理して負担軽減を支援する「"一番星" 運送業システム Ver.8」の活用をおすすめします。主な特長は以下のとおりです。

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・運行管理者が安全管理や労務管理へ専念できる環境を構築

業務のデジタル化が進めば、ドライバーが本来の運転業務へ集中しやすくなります。人手不足に強い運営体制を整えたい運送会社は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

トラックドライバーの人手不足は、物流需要の拡大や2024年問題、高齢化など複数の要因が重なって深刻化しています。有効求人倍率も全職業平均を大きく上回っており、多くの運送会社が人材確保に苦戦しているのが現状です。

人手不足を放置すると、売上機会の損失や既存ドライバーの離職など、さまざまな悪影響を招きます。安定した輸送体制を維持するためには、労働環境の改善や多様な人材の確保、システム導入による業務効率化などを並行して進めることが大切です。

「"一番星" 運送業システム Ver.8」は、運送会社の業務を一元管理し、運行管理者とドライバー双方の負担軽減を支援します。限られた人員でも効率的な運営体制を構築したい方は、ぜひ導入をご検討ください。