デジタコ(デジタルタコグラフ)の導入にあわせて、運転日報をデジタル化する現場も増えています。しかし、「どの項目を見ればよいのか、どのような観点で見ればよいのか」と、デジタル化された運転日報に戸惑う運行管理者も多いのではないでしょうか。
せっかく蓄積された運行データも、正しく読み取れなければ監査対策や労務管理、安全指導に十分活かすことはできません。
この記事では、デジタコ運転日報の基本的な見方を、主な項目別にご紹介します。あわせて、運行管理者が確認すべきチェックポイントも紹介しますので、ぜひ日々の業務にお役立てください。
目次
デジタコ(デジタルタコグラフ)の運転日報とは
デジタコの運転日報とは、車両に搭載したデジタコが取得した運行データをもとに自動作成される日次レポートのことです。運転時間や速度、走行距離、作業区分などのデータが記録され、その日の運行状況を一覧で把握できます。
デジタコ内で自動作成されるため、ドライバーが手書きで作成する必要はありません。客観的なデータにもとづいて記録されるため、ドライバーの主観に左右されにくい点もメリットです。法令遵守や安全管理の客観的な証拠としても役立ちます。
このように、アナログ業務で発生する手間を減らしつつ、運転日報としての機能性も兼ね備えたものがデジタコの運転日報です。
なお、日報のチェック業務を効率化するには、自社のデジタコがどのタイプに該当し、どんなデータが取れるのかを正しく把握しておくことも大切です。以下の記事では、デジタコの3つの種類とメリット・デメリットを解説していますので、あわせてご参考ください。
「デジタコとは?3つの種類と導入のメリット、デメリットをわかりやすく解説」
デジタコの運転日報を出力・確認する方法
デジタコの運転日報は、従来の手書き運転日報とは運用方法が根本的に異なります。ここでは、デジタコ運転日報の基本として、出力・確認の方法を見ていきましょう。
基本的にデータは自動送信・自動保存される
昨今、主流となっているクラウド型のデジタコでは、運転日報を含むデータは自動送信・自動保存されます。ドライバーが帰庫したタイミングなどで、その日の運行データをもとに運転日報を作成し、サーバーへ送信する仕組みです。
そのため、ドライバーが手書きで運転日報を作成したり、SDカードなどの記録媒体を回収・提出したりする必要は基本的にありません。データはクラウド上に蓄積されるため、回収漏れや紛失のリスクも抑えられます。
結果として、ドライバーの事務作業の負担が軽減されるだけでなく、運行管理者側も迅速かつ正確に運転日報を確認できるようになるのです。
運行管理システムの管理画面から確認できる
デジタコからサーバーに送信された運転日報は、運行管理システムを通して確認できます。運行管理者は、パソコンやタブレットの管理画面を開くだけで、最新の運転日報を閲覧可能です。
多くの運行管理システムでは、ドライバー別や車両別、日付別といった条件で簡単に検索を行えます。また、日報のデータをPDFやCSV形式で出力する機能も備わっているため、社内での情報共有や、監査対応での活用もしやすいでしょう。
もし、今の日報画面が複雑で読み取りにくいと感じている場合は、システムの仕様が自社の運用に合っていないのかもしれません。以下の記事では、運行管理システムの主な機能や、失敗しないための比較ポイントを解説しています。今の環境をより良くするためのヒントとして、ぜひお役立てください。
「運行管理システムとは?機能やメリット、選ぶ際の比較ポイントを解説」
【項目別】デジタコの運転日報の見方
運転日報の細かいフォーマットやレイアウトは、導入するデジタコ製品によって変わります。この記事では、クラウド型デジタコ「DTS-G1D」が出力する運転日報を例に、基本的な見方を確認していきましょう。
以下の画像のように、DTS-G1Dの運転日報では、上部・中央部・下部の3エリアで構成されています。

出典:富士通公式サイト「デジタコ管理機能」
| エリア | 主な項目 |
|---|
| 上部 |
・運行の基本情報(運行日・ドライバー・車両)
・運行の全体像(時刻・時間・距離)
・配送の達成状況(早配・遅配)
・精算情報(給油・通行料など)
|
| 中央部 | ・配送先ごとの作業内容と到着・出発時刻 |
| 下部 | ・速度・温度の推移と道路区分ごとの最高速度 |
以下では、エリアごとに記載される主要な項目の見方について解説します。
運行の基本情報(運行日・ドライバー・車両)
運転日報の上部には、その運行の対象となる基本的な情報が記載されます。対象の運行日付やドライバーの氏名、使用した車両のナンバーなどが該当項目です。
ここで「いつ・誰が・どの車両で」業務を行ったのかを正確に把握しましょう。万が一、運行に関する問い合わせやトラブルが発生した際にも重要な項目です。この基本情報を頼りに、対象となる過去の運行記録を速やかに特定します。
運行の全体像(時刻・時間・距離)
運転日報の上部には、出庫から帰庫までの時刻や、稼働や走行の合計時間などが一覧で記載されます。その日のトータルの走行距離も含め、運行の全体像をひと目で確認するための項目です。
まずは、稼働時間と走行時間のバランスに注目しましょう。「稼働時間の割に走行時間が極端に短い」といったズレがある場合、待機時間や荷役が長引いている疑いがあります。こうした違和感は、後述の明細(配送の達成状況)を確認するための重要なヒントになります。
また、改善基準告示が定める1日の最大拘束時間を超過していないかの確認も不可欠です。時間管理はコンプライアンス上の重要項目であり、見落としは許されません。
配送の達成状況(早配・遅配)
運転日報の上部には、合計配送件数や合計早配件数、合計遅配件数といった配送の達成状況が記載されます。この項目は配送のプロセスではなく、実績に関するデータです。
どれだけの配送をこなせているか、どれだけ早配や遅延が発生しているかを確認しましょう。遅配が多い場合は、明細エリアを確認し、どの配送先で遅れが生じたかを特定します。
また、早配が多いことも必ずしもよいこととは限りません。指定時刻を無視した運行や、速度超過といった問題が潜んでいないかも確認しましょう。
精算情報(給油・通行料など)
運行にかかった経費の精算に関わる情報も、運転日報の上部に記録されます。具体的には、途中で給油した燃料の量や、高速道路などの通行料の支払い区分などです。
通行料は現金やETC、回数券といった支払い手段別に分けて記載されることもあります。ドライバーとの間で経費精算が必要な際に、必ず目を通すべき項目です。
給油量と走行距離を照らし合わせれば、おおよその燃費を算出する際にも役立ちます。コスト意識を持った運用を行うために活用しましょう。
配送先ごとの作業内容と到着・出発時刻
運転日報の中央部には、配送先ごとの具体的な作業明細が行単位で記録されます。各拠点で「何をしたか(荷積や荷卸など)」と、予定および実績の時刻が並ぶエリアです。
この明細を確認し、予定と実績のズレがどこで発生したのかを正確に把握しましょう。特定の場所で予定より大幅に遅れている場合は、その配送先に要因があると推測可能です。
作業時間(滞在時間)が長すぎないかをチェックし、現場の状況把握に役立ててください。正確な実績時間は、荷主への改善交渉を行う際の強い味方になるでしょう。
速度・温度の推移と道路区分ごとの最高速度
運転日報の下部には、速度・温度の推移を示すグラフや、道路区分ごとの最高速度などが記録されます。
速度グラフを確認すれば、急加速・急減速などの変動や、高い速度が出た時間帯をひと目で把握できます。道路区分ごとの最高速度を確認し、法定速度の遵守状況も確認しましょう。制限速度を超えている場合は、安全指導に活かします。
温度グラフは、適切な品質管理がなされていたかを確認するための項目です。異常な温度変化が起きていないか、荷役作業の時間帯と照らし合わせて注視しましょう。食品や医薬品など、温度管理が求められる荷物を扱う場合は特に重要な項目です。
デジタコの運転日報を見る際のチェックポイント
デジタコの運転日報を、ただの記録として扱うのはもったいないことです。運転日報を有効活用すれば、日々の業務改善や指導に活かせます。
ここでは、運行管理者が日報を見る際に意識すべき3つのチェックポイントを解説します。
・安全運転ができているか
・法令・ルールを遵守できているか
・非効率的な運行が発生していないか
安全運転ができているか
まず確認すべきは、安全運転ができているかです。最高速度が制限速度を超過していないか、急発進や急加速がないかなどをチェックしましょう。
製品によっては、安全運転の大まかな指標として独自の運転評価が記録されるものもあります。これらはドライバーへの客観的な指導を行う際に役立つでしょう。
また、急ブレーキなどの危険挙動がイベントとして記録される製品もあります。イベントがある場合は、その前後の速度変化に注目し、具体的な安全指導へとつなげましょう。
法令・ルールを遵守できているか
コンプライアンスの観点から、改善基準告示にもとづく労働時間の適正管理は欠かせない業務です。日報に記録された拘束時間や連続運転時間が、法令の範囲内に収まっているかを厳しくチェックしましょう。
また、遅延の理由や積載状況といった特記事項の確認も欠かせません。これらは状況に応じてドライバー自身が記載する項目のため、漏れなく正確に記録されているかを確認しましょう。
非効率的な運行が発生していないか
運行の効率性という観点でもチェックしましょう。配送先ごとの待機時間や作業時間を順番に見て、特定の場所だけ極端に長くなっていないかを確認します。
もし、待機が長い運行が連日続くようであれば、スケジュールの見直しが必要でしょう。配送先への到着時間をずらす、立ち寄り順を変更する、など改善策を検討します。日報のデータを分析することは、会社全体の非効率な運行を減らすための第一歩です。
デジタコ導入なら最新モデル「DTS-G1D」がおすすめ
デジタコは多くのメーカーから販売されており、どの機種を選ぶべきか迷っている方もいるでしょう。そうした方におすすめなのが、最新モデル「DTS-G1D」です。
DTS-G1Dは、デジタコ・ドラレコ・カーナビの機能を一台に集約したハイエンドモデルです。ドライバーの使いやすさと、管理者の業務効率化を両立するよう設計されています。DTS-G1Dの主な特長は以下のとおりです。
・デジタコ・ドラレコ・ナビを1台に集約し、車内配線をすっきり
・LTE通信によるリアルタイム管理で、SDカード回収の手間をゼロに
・7インチの大型タッチパネルで、スマホのように直感的な操作が可能
・独自の画像認識で車線逸脱や歩行者を検知し、安全運転を強力に支援
DTS-G1Dを導入すれば、日報作成の自動化を通した業務効率化が期待できます。また、高度な安全支援機能により事故リスクを低減する効果も見込めるでしょう。
無料のオンラインデモも実施しています。実際の操作感や画面の見やすさを確認したい方は、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
デジタコの運転日報は、単なる記録ではありません。労働時間や運転の安全性などを把握するための重要なデータです。各項目の意味を正しく理解し、法令遵守や非効率な運行の改善に活かしましょう。
日報管理の負担を減らし、より高度な運行管理を実現したい場合は「DTS-G1D」のような最新のデジタコが役立ちます。業務効率化とコンプライアンス強化を同時に進めたいとお考えの方は、ぜひ導入をご検討ください。